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    2013年05月18日

    S・クロソウスキー・ド・ローラ『錬金術-精神変容の秘術』

    70年代末から刊行されていた
    平凡社イメージの博物誌シリーズ。
    新装版で順次刊行中です。
    5月17日には『錬金術-精神変容の秘術』が発刊。
    シリーズ第6巻。

    シリーズ全体として神秘学をテーマに
    図版と解説からなっています。
    ここでいう「錬金術」とは、もちろん
    化学の祖というようり神秘哲学としての錬金術。
    男性原理と女性原理の高次の融合から「賢者の石」が生じる・・・
    太陽=金、月=銀、金星=銅・・・などなど
    占星学の惑星と物質との対応も解説されています。

    ユングの深層心理学の理論も
    錬金術哲学を基本にしているのはご存知でしょう。

    古典的な錬金術関連の図版をあつめたこの本は
    見て楽しく、入門書としても良いでしょう。
    著者のスタニスラス・クロソウスキ・ド・ローラ氏は
    最期の巨匠と言われる画家バルチュスのご子息です。
    翻訳はドイツ文学者の種村李弘氏。

    身近な男女の営みも男性原理と女性原理の
    融合を目指す哲学的な面があるのではないでしょうか?

    錬金術: 精神変容の秘術 (新版イメージの博物誌)

    今後もW・ケントン『占星術-天と地のドラマ』
    F・キング『魔術-もう一つのヨーロッパ精神史』
    などが順次刊行予定。
    posted by JEEPSTAR at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | *占星術と文化史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

    2013年04月13日

    マギー・ハイド『ユングと占星術』新装版刊行

    ユング心理学を応用する心理占星学の本。
    ただしリズ・グリーンの一連の心理占星学の著作
    『土星の心理占星学』『占星学』が先にあって
    そのグリーンの理論の批判的継承として出てきたもの。
    著者のハイド女史は『マンガ ユング心理学入門』といった
    ユング心理学の入門書も書いている人。
    1999年に青土社から鏡リュウジ氏の訳で出版され(原書は1992年刊)
    最近は品切れになっていましたが
    この春ついに復刊することになりました。

    なんといっても中心的なテーマは
    共時性=シンクロニシティーです。
    一言で言えば心と現実の意味ある偶然のことです。
    心理占星学では星の運行と心の動きとの
    シンクロニシティーを重要視します。
    そこには宿命の決定論とはちがった
    占星術の可能性がひろがっていきます。

    なんといってもこの著作の面白いところは
    シンクロニシティーは
    占星術のクライアントと占星術家との
    間にも起こっているという指摘です。

    また、データの記入ミスや入力ミスによって
    間違えたホロスコープチャートを出してしまった場合に
    往々にして結果的に問題のポイントや解決法が
    強調されたチャートが出てくることがある(!)という話。
    (頑固な占い否定派には所詮デタラメだからだ、と
    恰好の非難の口実になりそうですが・・・)
    このような事象もまたシンクロニシティーの現われと
    いうことになるわけです。

    第一章には春分点の移動による時代の変化について
    ユングの『アイオーン』の記述を引用しながら
    説明してあって、この章だけでも読み応えがあります。
    また第二章ではフロイトとユング、
    そして女性患者との三角関係に近いような
    複雑な関係は彼らのホロスコープチャートから読み解いています。
    占星術的にはフロイトとその弟子だったユングが
    夫婦のような組みあわせであったことに注目。

    この著作にあたる前に
    最低ユングの入門書の一、ニ冊くらいは
    目を通しておくほうが良いでしょう

    → マギー・ハイド『ユングと占星術 新装版』青土社
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    2011年12月20日

    ユング『ヴィジョン・セミナー』日本語版刊行

    ユングの1930年〜34年の5年間のセミナーの
    門外不出とされていた記録の日本版が
    創元社より出版されました。
    C.G.ユング著/C・ダグラス編『ヴィジョン・セミナー』。

    個性化を人為的に促進する技法である
    アクティヴ・イマジネーション=能動的想像。
    精神のバランスを崩す危険があることから
    ユング自身があえて封印したこともある技法です。
    本書は、その実践についての記録です。
    実際に技法を実践した被験者のクリスティアナ・モーガンは
    後にTAT=主題統覚検査の開発者の一人となっています。

    氏原寛、老松克博監訳/角野善宏、川戸圓、宮野素子、山下雅也訳
    美麗セットケース入りA5判上製3分冊(本文2冊+注1冊)
    昨年の『赤の書』につづき貴重な内部資料の公開です。
    高価ですが研究者の方はぜひそろえたいところ。

    ※なおアクティブ・イマジネーション=能動的想像については
    ユング『創造する無意識』平凡社ライブラリーが詳しいです。
    まずはこちらを押さえておくのがいいかもしれません。

    ヴィジョン・セミナー
    C・G・ユング 氏原 寛 老松 克博
    創元社
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    2011年05月23日

    ユングのタイプ論と占星術

    一般に言われる「外向的」「内向的」という
    性格の区別は、ユングが定義したものです。
    占星術をふくむ神秘学全般を研究していたユングですが
    外向・内向の区別は、男性星座と女性星座の二区分に
    ほぼそのまま対応しています。

    ユングの分析心理学のタイプ論による性格分類には
    さらに「思考型」「感情型」「感覚型」「直観型」の
    四つに分類があります。
    これはほぼ古代以来の四性論および
    星座の四エレメントに対応しています。

    思考型:物事を理論的にとらえる→風(多血質/熱×湿)
    感情型:物事を感情でとらえる →水(粘着質/冷×湿)
    感覚型:物事を五感でどとらえる→地(憂鬱質/冷×乾)
    直観型:物事を理念でとらえる →火(胆汁質/熱×乾)

    ユングのタイプ論は神秘学的な区別を
    大きく改変したもので独自の特徴があります。

    まず星座の四区分は二区分の下位の区分ですが
    (男性星座→火・風 女性星座→地・水)
    ユングのタイプ論の場合は、外向・内向の二区分を
    四区分に掛け合わせて、全部で八とおりの性格区分になります。
    たとえば、「内向的思考型」「外向的感情型」というように。

    またユングは四つの型の性質は一人の人の
    心の中で様々なバランスをとって配合されていると考えています。
    ユング理論の基本に、意識的傾向性と無意識的傾向性は
    相反する方向に向うとする説がありますが、
    性格要素がうち表=意識に出ている場合
    それと相反する要素が裏=無意識に隠れているとしています。

    ユングは四つの性質は縦軸と横軸の十字上に
    思考型(風)と感情型(水)を対極関係に
    直観型(火)と感覚型(地)を対極関係に
    それぞれ配置したのでした。

    personality_axises_2.jpg

    直観と思考が意識の水平面上に出ている場合には
    感覚と感情が無意識の水面下に沈んで隠れていることになります。
    この場合は、直観と思考に優れている人が
    感覚や感情面では未熟でそういった面では弱いことを示します。

    占星術の四つのエレメントを理解する上で
    ユングのタイプ論は参考になるでしょう。
    また組み合わせを把握する感覚は
    ある人のホロスコープにおける太陽と月の組み合わせなどを
    考える上でも参考になるでしょう。
    太陽が風の場合には水の性質が
    月が火の場合には地の性質が
    その人における劣等機能と考えると、
    結果的にはだいたい理論的に一致してきます。
    また外向・内向の区別は、ASC(上昇星座)に対応させれば
    全体として対応するでしょう。

    ユング自身によるタイプ論の集大成としては
    C.G.ユング、林義道訳『タイプ論』みすず書房

    タイプ論の一般解説書としては
    秋山さとこ『ユングの性格分析 』講談社現代新書

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    2010年11月26日

    ハイド、マクギネス『マンガ ユング心理学入門』

    講談社の理系新書シリーズ・ブルーバックスから
    ユングの入門書が出版されました。
    「マンガ ユング心理学入門-心のタイプ論、
    夢分析から宗教、錬金術まで」
    「マンガ」とはいってもコマ割式ではなく
    むしろ絵解き読み物といったかんじの構成。

    精神分析学自体が理系の人もしくは
    文系の心理学科でも科学志向の人からは嫌われがちで、
    特にユングは非科学的なオカルトと批判されることが多いようです。
    それがこの新書から出るのは意外な感じ。
    確かにユングは占星術やタロットなどの研究もしています。
    もっともそちらの方面に興味がある人にとっては
    ユングはオカルトと言っても、ぜんぜん批判になってないのですが。

    しかも著者のマギー・ハイドは心理占星学の研究で知られている。
    彼女の著書『ユングと占星術』は
    この分野の第一人者リズ・グリーンを批判しつつ
    心理占星学により広い視野を与えた重要な論考です。
    そのような著者によるユング入門書です。
    占星学の勉強をしている人にとって
    入りやすく有益な入門書になっているのではないかと思います。

    マンガ ユング心理学入門 (ブルーバックス)
    マンガ ユング心理学入門 (ブルーバックス)


    タグ:ユング
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    2010年07月05日

    古代・中世の宇宙観

    天動説のモデルでは宇宙全体が球体で、
    その中心に地球があります。
    地球をかこむように惑星の軌道をつくる天球が
    入れ子上に重なっていきます。

    まず月と太陽を含め七つの惑星天があります。
    内側(地球)に近い順に、
    月天、太陽天、水星天、金星天、火星天、木星天、土星天。
    月天の下が月下世界でうつろう世界。
    月天の上が月上世界で永遠不滅の世界。
    七惑星のさらに外には恒星天があり、
    ここに黄道十二宮の星座があり、七惑星を取り囲んでいます。

    中世になるとその外にさらに原動天、至高天が想定されたのでした。
    そして太陽天は四番目に配置されています。

    画像はダンテ『神曲』の宇宙モデルを描いた図です。
    地球の下側(北半球)に中心にいたるまで漏斗状に地獄があり
    その底に魔王ルシファーがさかさまに埋まっています。
    上側(南半球)には煉獄山があります。
    そして月天以上の宇宙が聖人たちのいる天国なのです。

    dante_cosmos.jpg


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    2010年06月23日

    ユングの伝説の日記『赤の書』日本語版刊行

    心理学者でありオカルト研究者でもあったC.G.ユング。
    今日でも臨床心理学の最重要心理学者であり
    また、ユング心理学にもとづいた心理占星学は
    現代占星術でも重要な位置を占めています。

    そのユングの思想を知る上で重要な書物が刊行されます。
    そのタイトルは『赤の書』。
    まさに魔術書めいたタイトルです。
    実はこれは1914年から1930の16年間にわたるユングの私的な日記。
    半世紀ちかくスイスの銀行の金庫で保管されていたものだそうです。

    jung redbook_3.jpg

    ユング自身の手書きの文字と極彩色の絵からなる紙面を原寸大で再現し
    河合俊雄氏他による日本語訳をつけた形になっています。
    ユング思想の本質が生の形で定着された貴重な資料です。
    版型はA3版と大型で、464ページ、上製箱入り。

    当初3月発売予定だったものが延期した結果6月26日の発売に。
    なんと満月のカーディナルクライマックス(活動宮のクロス)の日です。
    これもシンクロニシティーの作用でしょうか?
    定価は42000円と高価ですが、2010年12月までは
    発売記念特別価格37800円で提供されるとのこと。
    余裕のある方はぜひおそろえください。予約受けつけ中。

    赤の書 ―The“Red Book”

    赤の書 ―The“Red Book”

    • 作者: C・G・ユング
    • 出版社/メーカー: 創元社
    • 発売日: 2010/06/26
    • メディア: 大型本


    posted by JEEPSTAR at 22:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | *占星術と文化史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする